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管理人がつれづれに書き散らかしたあれこれ
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『シュメル』読了


 どうしよう、既にCoCのネタにしか見えない…。

えー、と。
有名な割になんだかよく分からない文明の代表格、シュメル文明の本です。
1866年だかに遺跡が見つかるまで「そんな連中いなかったんじゃね?」と言われていた文明です。
非常に古く、世界最古の都市国家であり世界最古の文字を持つ文明でもあります。
 楔型文字の祖ではありますが、文字数の関係で後世では使われなくなった文字だそうで、どうやら我々が思う楔型文字というのはシュメル語から一部文字を借用したアッカド語のようです。
この二つの民族は仲が良かったそうで。

 さて。何より特徴的なのは、このシュメル文明はやたらと当時の文献が残っているということでしょうか。
実に単純な理由で、豊富に利用できる資源が泥と粘土しかなかった為、それらに記していた為に

 火事にあうと焼き固められて保存性が増す

という結果になったから。
パピルス・木簡ならば失われてしまったはずの記録がしっかり残っています。
 とはいえ。
あまりにも大量に(しかも重要な文献が)残っているものだから、遅々として解読が進まない、という結果になっているそうです。
文献の量に反比例して『粘土版読み』と呼ばれる人たちが少なすぎるのだとか。

 …そうなんです、粘土版なんですよ。
しかも楔型文字なんですよ。
そして…(シュメル語は横に置くとして)アッカド語はセム語なんですねぇ…。

 なんだろう、この符丁。
しかももうちょっと時代を下るとアッシュル=ハニパル王なんかが登場して、しかも彼の図書館にはシュメル語の粘土版が沢山あったわけですよ。
(支配者にしては非常に珍しいことに読み書きができたから)

 …この本を読みながら、「なぜ私は発掘年とその内容を書き留めてないんだ」と思いましたさ、ええ。
後のメソポタミア?ユダヤ系神話の祖となった神話はこの文明から生まれているとか、もうネタの宝庫です。
純粋に古代文明に思いを馳せる方も、シナリオのネタを求める方も楽しめる一冊です。


 彼らは、人間とは神々がその労働を肩代わりさせるために作ったと考えていた。


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